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 1/8スケール 雛山理緒 VFB Ver.(フルスクラッチ) 製作記 その1
■2008年9月12日(金)
 本筋である同人誌もろくに出せていないくせに、唐突に2008年12月のホビコン06にディーラー参加しようなどと思いつきました。この時点で製作中の1/12理緒ちゃんと坂下さんは作業が試行錯誤の連続でなかなか進まないので、イベント用の新作を製作することにしました。お題は当然のごとく理緒ちゃんで、メディアワークス発行のToHeartビジュアルファンブックに掲載されているイラストを立体化しようと思います。
 そう思って早速スカルピーをこね始めたのですが、1/8スケールということで高さ20センチに迫る人型を、ポーズを固定したままで造形するのは私の技術では無理なのが判明しました。スカルピーは焼いて硬化させない限りほぼ永久に軟らかいままなので、全身がグニャグニャで自立出来ないし、姿勢も維持出来ません。持ち上げると開いている脚を閉じてしまうし、こっちをいじればあっちが曲がり、あっちをいじればこっちがひしゃげるといった感じでどうにもなりません。1/12スケールくらいの大きさであれば、全身の形をそこそこ整えてから焼いて硬化ということも出来たのですが、1/8スケールの大きさともなるとそれも不可能のようです。やり方を変えなくてはいけませんな。

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■2008年9月14日(日)
 製作中だった最初の粘土細工はつぶしてしまい、直立状態の素体を製作します。これなら簡単なのでスイスイと作れますが、後でスケールのつじつま合わせに苦労しないですむように身長だけはキッチリ合わせておきます。理緒ちゃんの身長はオレ設定で151cm、今回は1/8スケールなので18.875cmということで、およそ18.9cmですね。

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■2008年9月16日(火)
 焼いて硬化させた素体を関節部分で切断して、100円ショップで購入した2mm径のアルミ線でつなぎ、元イラストを参考にポーズをつけます。実はこの方法、フィギュア製作再開のきっかけとなった「プラもつくろう CUSTOM SP-6」でコトブキヤの原型師の白髭創氏が行っていたものです。あちらはポリパテと銅線を使用していましたが、まあやり方自体は同じです。イラストに合わせつつ、どこから見ても破綻の無いポーズになるようミリ単位で関節を調整していきます…が、結局適当なところで妥協して後の盛り削りで修正することにしました。
 撮影の際、後方の影を薄くしようとカメラのストロボにトレーシングペーパーをかけて光量を減らしたのですが、写真自体が暗くて見づらくなっちゃいましたね。

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■2008年9月18日(木)
 関節が動いて決めたポーズが変わってしまわないよう、瞬着を流し込みまくって固定します。元のイラストは腰までしか描かれていないので脚部分は勝手にそれらしくでっち上げます。女の子っぽくO脚にしてみました。本当はO脚は身体に良くないらしいですが、まあフィギュアだしね。
 360度ぐるりと回転させて全方位からの写真を撮影するつもりでしたが、背景の製図マットが前に倒れてきてフィギュアを下敷きにしてしまったので、途中で撮影中止。…瞬着で固定後で良かった。

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■2008年9月26日(金)
 今回よりオートフォーカスからマニュアルフォーカスに変更しての撮影。絞りやらシャッタースピードやらを調節して後方に影が映らないようにしました。撮影技法も色々と勉強すべきことが多いですな。
 さて、関節部分や各所にスカルピーを盛って焼いて硬化させましたが、左腕と足首の角度が変わってる! 焼いた際にフィギュアを仰向けに置いたのですが、熱でスカルピーが柔らかくなって浮いている部分が重力に引かれて変形してしまったようです。まいった。大きなオーブンがあればフィギュアを立てた状態で加熱できるのですが、ウチのオーブントースターじゃ寝かせて入れるしかないしなあ。後でまた修正するしかないですね(泣)。

 360度ぐるりと回転させて撮影。なかなか良い感じだと思いますが、肩幅が広すぎるように感じます。もう少し幅を詰めて華奢な感じを強めたいので、腕を取り外してやり直すことにします。いずれイベントで販売しようと思っている作品だけに、妥協は禁物。それと理緒ちゃんにしては少しスタイルが良すぎるような気がします。かわいそうだけど、もうちょっとだけお子様体形にするべきですね。

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